おともだち

f:id:tnekoji:20200107144700j:plain


「にゃあお、にゃあお」って独特の鳴声が聞こえてきた。外猫のルル君だ。お母さんによると、僕が来るずうっと前から近所を「うろついて」たらしい。若くて元気なオス猫さんだから、ケンカはするしマーキングはし放題。ご近所の嫌われ役だったらしい。

それが、昨年のこと「捕獲器」で捕まえられ動物病院に。僕と同じく去勢してもらった。お父さんとしては、反社会的行為?をする猫に餌や寝床は与えられないということのようだ。それ以来、僕の家の庭で食事をするようになり、冬は立派な猫ハウスで寝泊まりするようになった。

「最初はびくついていたけど、最近は触られても大丈夫みたい。よほど、いじめられたのね」とお母さんが言うほど人馴れはしていなかった。僕とは大違いだ。僕なんかルル君と同じ生活はできない、絶対無理だ。車道を平気で横断して、寒い日でも氷の上をはだしで歩くなんて‼

外に出たことがないから、ガラス越しにしかお話はしないけど、ルル君は世の中のことや猫の世界の掟なんか教えてくれる良い先輩猫だ。それにしても「いい家に貰われて、幸せな猫だなあ」と皆が言うけど、本当にそうなんだろうか?ルル君はどう思っているか今度聞いてみようと思う。